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研究所日誌

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2007年 09月 01日

歴史学のススメ


一度、文献史学の論文をまとめて読んでみてはいかがでしょうか?

翻刻は苦手だと思いますので、翻刻を飛ばして。普通の論文は半分は翻刻ですので、40頁あると20頁が本文です。

ちゃんとした論文だと、翻刻を飛ばしても意味は通りますし、論立てもしっかりしてます。推定の部分はほとんどありません。しっかり根拠を示して論立てしています。

翻って考古関係でこの読み方をすると・・・前半の3/2程が資料操作、文献史学で言うところの翻刻ですね。これを飛ばすとほとんど残りません。

その後の状況も、何だか理屈をこねくり回して、結論は単なる推定。考古学が如何に古物学かが良くわかると思います。

これが理解できなければ、一生古物学をやってください。昔で言うところの歴史学の補助学にもなっていませんので・・・。

それと、小さな調査でこれまでと違う成果が出たからって、大騒ぎするのもやめて欲しいですね。どこかでやってる2007何タラ展がさいたる物です。

考古学は一つの成果でひっくりかえるようなものではありません。事実を積み上げて、傾向を読みとる。一つの事実は一つの事実でしかありません。型式分類の定義であるでしょう?


とある編集者に指摘された事です・・・。

読み方は私のやり方です。

なお、考古ですが、まず「はじめに」にを読みます。ここで、前提、目的がしっかりなっているものは、結論を読みます。分類や型式は結論が納得できれば読めばいい。ただし、はじめにを読んだ段階で、こけてる論文がほとんどなので、ほとんど結論を読むことはありません。

これは、会議室等で毎回指摘してますよね・・・例えば、弥生時代は戦乱の時代であった!なんて前提で書いてるのとか・・・誰か証明しましたか?武器があるのと戦乱の時代であったことは別問題です・・・今、日本に軍隊はありません。でも、武器はあります。戦乱の時代ですか?

by amuro1900 | 2007-09-01 23:51 | 日記


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